こんにちは、ゆうくんです。
前回は「身口意を整える」についてお話ししました。今回は、いよいよ日常の中で実践する「振る舞い」について詳しくお話ししていきます。
「振る舞い」というと、何か特別なことのように聞こえるかもしれませんが、実はとてもシンプルなことなんです。毎日の何気ない動作を、少しだけ意識して美しくする。それだけで、人生が劇的に変わってくるんです。
「振る舞う」ことの深い意味
振る舞うということは、ただ形を美しくするということではありません。それは、今この瞬間に意識を向けて、心を込めて動くということです。
現代人の多くは、頭で考えてばかりで、身体の感覚や直感が鈍っています。でも本来の人間は、身体の智慧で直接行動できるようにできています。
動物がいい例ですね。彼らは頭で考えてから動いているんじゃなくて、身体の感覚で最適な行動を瞬時に選択している。
ゆる舞神楽の「振る舞い」も、これと同じです。頭で考える前に、身体が最適な動きを知っている状態になる。そして、その動きに美しさと愛を込めていくんです。
日常の所作を「神楽」にする
私たちの日常生活は、様々な動作で満ちています。歩く、座る、立つ、物を取る、話す…
多くの人は、これらの動作を「やらなければならないこと」として捉えがちです。でも、視点を少し変えてみてください。これらすべての動作を「舞」として捉えるのです。
舞とは、美しさと無駄のない動きの完璧な調和です。バレリーナが舞台で踊る時、すべての動きに無駄がありません。指先の一つ一つの動きにも意味があり、美しさがあります。
私たちも、日常の動作をそのように行うことができるんです。
お掃除から始める神楽の実践
ゆる舞神楽を始める最もおすすめの方法は、「お掃除しながら舞う」ことです。
お掃除をすると、物理的な空間が綺麗になって、空間の波動が高まります。美しい空間は、あなたの美しさをさらに引き立て、良い出会いや機会を引き寄せやすくなります。
でも、ここで大切なのは、掃除道具を使って「作業」をするのではなく、掃除道具と一緒に「美しく舞う」という感覚なんです。雑巾も掃除機も、あなたの舞のパートナーなのです。
関節を大きく美しく動かして、全身を使う意識で行ってみてください。力むのではなく、心地よい身体の感覚を大切にしながら。好きな音楽をかけて、リズムよく取り組みましょう。
歩くことも美しい舞になる
歩く時も同じです。ただ移動するのではなく、地面と対話するように。足裏で感じる床の感触、重心の移動を美しく感じながら歩く。
一歩一歩に意識を向けて、巫女が歩くように優雅に。すると、焦りが消えて、本当に大切なことが見えてきます。
これは単なる歩き方の技術ではありません。今この瞬間に完全に集中するということなんです。過去の後悔や未来の不安から離れて、今ここにある足の感覚、身体の動きに意識を向ける。
そうすると、歩いている時間そのものが瞑想になります。
話すことも舞になる
人と話す時も、声の響きや身体の動きを意識して、相手との調和を感じながら話してみてください。
心で思っていることと同じ言葉を話し、身体も同じ方向を向けるように意識する。これが身口意の統合した状態での会話です。
相手が何を言おうとしているかを、話し終わる前に感じ取れるようになったり、相手が本当に欲しがっている言葉を返すことができるようになったりします。
食事も神聖な舞
食事をする時も、食べ物の味や香り、口元の美しさを意識しながら味わう。
「美味しい料理になってくれてありがとう」という気持ちで調理をして、「この食事を通じて、愛を伝えることができるように」と意識しながら食べる。
そうすると、単なる栄養補給ではなく、神聖な儀式のような時間になります。
物との対話を楽しむ
現代人って、「物は物」「人は人」って、全部バラバラに考えてしまいがち。でも本当は、全てがつながっていて、全てが生きているんです。
試しに、あなたの目の前にあるものを見てみてください。スマホかもしれないし、コーヒーカップかもしれない。そのものに向かって、「おはよう」って言ってみてください。
最初は「なんだか変だな〜」って思うかもしれないけど、慣れてくると、そのものから何かしらの反応が返ってくるのを感じられるようになります。
これは迷信でも気のせいでもありません。
量子物理学でも、観測者と観測されるものの間には相互作用があるって言われています。つまり、私たちが見る・触る・意識を向けるという行為そのものが、相手に影響を与えているということなんです。
「まあ、いっか!」の根拠のない自信
振る舞いで大切なのは、根拠のない自信を育てることです。
多くの人は「何かができるようになったら自信を持てる」「誰かに認められたら自分を好きになれる」と考えています。でも、これは条件付きの自信です。
ゆる舞神楽が目指すのは、何の根拠がなくても「まあ、いっか!」と思える自信です。
朝の服選びで迷ったときに「まあ、いっか!今日はこれで」と思える感覚。道に迷ったときに「まあ、いっか!こっちの道を試してみよう」と思える余裕。
こんな小さな「まあ、いっか!」の積み重ねが、だんだんと自分の中にある根拠のない自信を育ててくれます。
そして、いつか大きな人生の転機でも「まあ、いっか!」と思えるようになる。そうしたら、人生がもっと自由で、もっと楽しくなってきます。
舞うように生きる感覚
全部がつながっていくと、人生そのものが神楽になります。
泣いたり笑ったり、怒ったりよろこんだり…いろんな感情も、ぜんぶ「表現」になる。うまくいくときも、うまくいかないときも、それぞれに意味があって、そのひとつひとつが、人生というすごくきれいな神楽作品のパーツみたいになる。
人生という「大いなる舞の一部」だから、紆余曲折あって当たり前。凹むからこそ、這い上がれる!と前向きに捉えるんです。どんなにズーンって落ち込んでも、舞うように生きてると、そこからケロっと立ち直る。そんな復活力が身につくんです。
そうやって、全部を”遊ぶように”生きていける。控えめに言って、やばくないですか?(笑)
存在そのものが音楽になる
そんな人と一緒にいると、不思議と周りの人も舞の「共演者」になって、心が軽くなって、楽しくなってくる。存在そのものが音楽みたいになって、周りまで幸せにしちゃうんです。
これは特別なことをしているわけじゃありません。ただ、日常の一つ一つの動作に愛を込めて、意識を向けて、美しく振る舞っているだけです。
でも、その積み重ねが、あなたの存在全体を美しく変えていくんです。
宇宙のリズムと調和する
巫女のように美しく生きるためには、宇宙のリズムと調和することも大切です。
地球の自転と公転、月の満ち欠け、季節の移り変わり、一日の中での陰陽の変化…これらすべてが宇宙のリズムです。
現代生活では、これらの自然なリズムから離れてしまいがち。夜遅くまで働き、朝は慌ただしく起きて、一日中時計に追われて生活する。
でも、「日常生活を踊りにする」ことは、これらの自然なリズムを取り戻すことでもあります。朝は太陽の光とともに自然に目覚め、夜は月の光とともに静かに眠る。忙しい時は効率よく美しく動き、休む時は心からリラックスする。
自分の身体の声に耳を傾けながら生活する。疲れている時は無理をせず休み、エネルギーが満ちている時は積極的に美しく行動する。
今日から始められること
今日から、一つだけでいいので、日常の動作を「舞」として行ってみてください。
歯を磨く時、顔を洗う時、歩く時、座る時。どれでもいいです。一つの動作に意識を向けて、愛を込めて、美しく行ってみる。
最初は「なんだか変な感じ」と思うかもしれません。でも、続けているうちに、その動作をしている時間が特別な時間に感じられるようになります。
そして、その特別な時間が増えていくにつれて、あなたの人生全体が特別なものになっていくんです。
次回の予告
次回は「体癖を知って自分らしく舞う〜10の個性と解放法」について詳しくお話しします。
自分の体癖タイプを知ることで、より自分らしいゆる舞神楽の表現ができるようになります。お楽しみに。
今日も最後まで読んでくださって、ありがとうございました。
あなたの日常の振る舞いが、美しい舞となりますように。